タイ語の子音のグループと声調 ①声調記号について
タイ語の子音は中子音、高子音、低子音の3つのグループに分かれています。
その子音のグループと付いている声調記号によって、声調(イントネーション)が変わります。
今回は、声調記号について書きます。
声調記号について
どんな声調で発音するかを声調記号を使って表します。その記号を声調記号と呼び、子音の上に書きます。
記号「 ่ 」:第一声調
縦棒をちょんと書きます。数字の1に似ているので、覚えやすいです。
記号「 ้ 」:第二声調
数字の2に似ているのでそう覚えると良いです。
記号「 ๊ 」:第三声調
タイ数字の7と同じ形です。数字の3を横にして最後に跳ねた形なので、3っぽいかな…。
記号「 ๋ 」:第四声調
ただの+記号です。
第三、第四声調は次回紹介する中子音にしか使わないです。なので、あまり登場しないレアキャラです。
タイ数字について
日本語や中国語の漢数字のように、タイ文字にもタイ文字独自の数字があります。
読み方と一緒に覚えましょう。
タイ数字の形と読み
タイ数字はアラビア数字と一対一対応しています。
0 = ๐ [sǔun] ศูนย์
書き方はアラビア数字とほぼ同じですが、より丸っこくします。
ศูนย์には「中心」とか「無」といった意味もあります。
1 = ๑ [nɯ̀ŋ] หนึ่ง
ひらがなの「の」に似ていますが、二重丸みたいに描きます。
2 = ๒ [sɔ̌ɔŋ] สอง
タイ数字๓に横線と縦線を継ぎ足した形です。
3 = ๓ [sǎam] สาม
3を横に寝かせた形になってます。
発音も「サーム」なので「さん」に近いです。
4 = ๔ [sìi] สี่
子音のคを横に倒した形をしてます。
発音はスィーなので四の音読みに近いです。
5 = ๕ [hâa] ห้า
๔(4)の最後にもうひとくねり、継ぎ足した形です。
発音がハーなのでLINEとかで語尾に「555」と付けて「HAHAHA」笑ってるのを表します。日本語の「笑」とか「www」のような使い方です。
6 = ๖ [hòk] หก
形は6に似てますが、書き方的にはอの最後に上に突き出す書き方です。
7 = ๗ [cèt] เจ็ด
๓(3)を描いて右に跳ねる書き方です。声調記号の๊も同じです。
8 = ๘ [pɛ̀ɛt] แปด
ถを横に倒したような形です。長母音を短母音にする記号の็と同じです。
9 = ๙ [kâw] เก้า
アルファベットのnの筆記体の書き方が1番近いです。もしくは音楽の四分休符とか。
9はタイ人にとって縁起の良い数字で、好まれています。進む、進歩するという意味のก้าว [kâaw]と発音がよく似ているからです。
2桁以上の数字の表し方
アラビア数字で10、560と位ごとに数字を並べて表現するのと同じでタイ数字も位ごとに並べます。
10 = ๑๐ [sìp]
十を[sìp]スィップと言います。30、40、50を日本語で「さんじゅう」「よんじゅう」「ごじゅう」というようにタイ語でも、
30 = ๓๐ [sǎam sìp]
40 = ๔๐ [sìi sìp]
50 = ๕๐ [hâa sìp]
という具合に組み合わせた発音になります。
但し、20だけ特殊な発音で
20 = ๒๐ [yîisìp]
となります。正式な発音はこれですが、人によっては[s]を省略して、[yîip]という人もいるので知っといた方がいいです。
1の位も同じように、
12 = ๑๒ [sìp sɔ̌ɔŋ]
13 = ๑๒ [sìp sǎam]
14 = ๑๒ [sìp sìi]
と組み合わせます。
1の位が「1」の時の発音
1の位が「1」の時だけ例外的な発音です。
11 = ๑๑ [sìp ʔèt]
21 = ๒๑ [yîisìp ʔèt]
このように、1のところを、[ʔèt]と発音します。[ʔèt]を前の[sìp]にリエゾンしないことが大事です。例えば「21」と「28」の発音が紛らわしくなるからです。
21 = ๒๑ [yîisìp ʔèt]
28 = ๒๘ [yîisìp pɛ̀ɛt]
日本人には[e]と[ɛ]の発音わけが難しいので、子音まで間違えちゃうと、タクシーとかで聞き間違えられて違う通りに連れていかれてしまいますから、気をつけましょう!
タイ語の発音の基本 (子音編)
今回はタイ語の子音について書きます。この記事ではタイ語に登場するすべての子音の発音の仕方を紹介しています。
- [k] ก
- [kh] ข ค ฆ
- [ŋ], [ng] ง
- [d] ด ฎ
- [t] ต ฏ
- [th] ท ถ ธ ฐ
- [b] บ
- [p] ป
- [ph] พ ผ ภ
- [f] ฝ ฟ
- [c] จ
- [ch] ช ฉ ฌ
- [h] ห ฮ
- [s] ส ษ ศ ซ
- [l] ล
- [r] ร
- [m] ม
- [n] น ณ
- [w] ว
- [y] ย ญ
- [ʔ] อ
- タイ語の音にない子音
[k] ก
khと違い、息が漏れる音がしないkです。kとgの中間の音ですが、いっそのことg(ガギグゲゴ)って発音しちゃっていいです。ただし鼻濁音ŋにならないように舌の根元ではっきり弾きます。
[kh] ข ค ฆ
息が漏れるように、乾いたkの音を出します。kの子音のあとにhの子音を言う感じです。
[ŋ], [ng] ง
鼻濁音の子音です。「ング」
[d] ด ฎ
英語のdと同じです。普通のダ行のdです。
[t] ต ฏ
thと区別するために、息が漏れた音がしないように発音します。息をあまり流さずにターという感じです。dとtの間の発音を意識するといいという先生もいます。
[th] ท ถ ธ ฐ
息が漏れるように、乾いたtの音を出します。 khと同じく、短時間でkのあとにhの子音を発音するような感じです。
[b] บ
英語のbと同じです。バ行の子音です。
[p] ป
パ行の子音ですが、kやtと同じく息の漏れるphと区別するために、息が漏れる音がしないように発音します。pとbの中間の音と意識して発音してみても良いかもしれません。
[ph] พ ผ ภ
息が漏れるようにpの発音をします。短時間でpのあとにhの子音を発音するような感じです。
[f] ฝ ฟ
英語のfと同じです。 上の前歯で下唇を少し噛んで弾きます。
[c] จ
チャという音の子音ですが、chと区別するために息がもれないように…(以下略)ですが、どちらかというとjの発音に近いです。チャとジャの間の音ですが、難しければジャの発音のほうがタイ人には通じます。
[ch] ช ฉ ฌ
日本語のチャの子音とほぼ同じです。 あえて言うなら、チャ7割+シャ3割くらいのブレンドだと思います。つまり、日本語のチャより少し息多めです。
[h] ห ฮ
英語のhと同じです。
[s] ส ษ ศ ซ
英語のsと同じです。
[l] ล
英語のlと同じです。日本語のラ行は舌先だけ弾いて使っているので、舌の真ん中あたりも使う感じが近いです。
[r] ร
巻き舌で発音しますが、毎回ではなく、日本語のラ行と同じようなときもあります。発音しないことも多いです。
[m] ม
英語のmと同じです。
[n] น ณ
英語のnと同じです。
[w] ว
英語のwと同じです。
[y] ย ญ
英語のyに近いです。
「yii」という発音のときなど、yとjの間(7:3)くらいのときがあります。息を漏らしながらyを発音する感じです。
[ʔ] อ
子音がないときで音節を仕切り直すときに使う記号&文字です。つまりア行から始まる音節・単語のときに使います。
タイ語の音にない子音
ここまで読んで気づいた方がいるかも知れませんが、タイ語に登場しない子音があります。それは、zとvとtsです。
なので、外来語でザ行やヴァ行の音があるときはそれぞれサ行(s)やワ行(w)に置き換えられて発音されます。
ツはどうだろう…。sかな。
タイ語の声調
今回はタイ語の声調(せいちょう)について説明します。
声調とは、要はイントネーションのことです。
タイ語はイントネーションが違うと全く意味が変わってしまい、タイ人に笑われてしまうので、(それはそれで盛り上がって楽しいですが…)声調を覚えるのはとても大事です。
タイ語の声調は全部で5種類あります。
平声(へいせい)、低声(ていせい)、下声(かせい)、高声(こうせい)、上声(じょうせい)です。
名前はそんなに重要ではないです。発音記号とか、声調が決まる綴り(つづり)のルールのほうが重要です。あと、別記事で後述する発音のルールを覚えるために、この順番も覚えたほうがいいです。
以下、マーという音を例に、発音記号を[ ]で表しています。声調の記号は母音の上につきます。(平声のみ記号無しです。)
平声 [maa]
文字通り、平常の声です。普通の音の高さのことです。しゃべる単語が平声の発音のみだったら、棒読みでしゃべっている感じになります。
日本語だと勝手に抑揚に合わせて音の高低をつけてしまうので、意外と棒読みし続けるのは難しいかも…。タイ語で喋っているうちに自然と慣れてきます。
平声の[maa]は「来る」という意味で、頻出の単語です。
低声 [màa]
字の通り、低い声です。できる限り低い声とまで行かなくてもいいですが、人によって声の高さは違うので明確にするために思い切り低めにしたほうがいいです。
下声 [mâa]
下がる声、つまり高いところから低いところに下がっていきます。「良い悪い」の「いい↓」とか、「さあ、行くぞ」の「さあ↓」みたいな感じです。
高声 [máa]
高い声。高い音から始まり、さらにちょっとだけ上ずります。
[máa]は「馬」という意味です。
上声 [mǎa]
上がる声、つまり低い音程から高い音程に上がっていきます。サザエさんに出てくるマスヲさんの「ええー本当かい?」の「ええ↑」みたいな感じですね。
[mǎa]は「犬」という意味です。
まとめ
今回はタイ語の音の高低、声調について紹介しました。
慣れない母音や、音の高さなど色々考えながら発音しなければならず、学びはじめのときは苦労するかと思います。でも、使っているうちに慣れますし、少々間違えたって伝わります。
タイに居る日本人には発音がめちゃくちゃな人が多いので、丁寧に正しく発音すると驚かれ、すごく褒められます。
一方、日本語はイントネーションを丸覚えしなければならないので、声調のルールがある分タイ語のほうが易しいと思います。そんな中、日本語を頑張って覚えているタイ人はほんとにすごいと思います。
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BTS:
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MRT:
5/5〜6のフアランポーン〜バンスー、タオプーン〜バンヤイ